コラム

【本を読もう】文豪・トルストイがおすすめする本まとめ④

トルストイ

私の好きな本の著者の書いた本ではなく、彼らがおすすめする本、というテーマでやっているこのまとめ、5本目の投稿となりました。今回も ロシアの大文豪トルストイ先生のご紹介する本をうかがってみましょう。

前回までで彼が50歳ごろまでに影響を受けた、としておすすめしている本をあげてきました。今日は悲しくもラスト、家出をして82歳でその生涯を終える(前)までを取り扱います。

①フォイエルバッハ『キリスト教の本質』

 ドイツの哲学者・フォイエルバッハの著作。伝統的なキリスト教の教義とは異なった思想を展開します。それは、形式的で空疎な神学議論を批判し、宗教はもっと人間に寄り添ったものであるべきだというもの。トルストイ自身も、キリスト教に対して独自の見解を掲げ、『人生論』などでそれを展開しています。フォイエルバッハのこの著作は、トルストイの信仰に大きな影響を及ぼしたでしょう。

②『創世記』

ご存じ創世記です。

③『進歩と貧困』 ヘンリー・ジョージ

アメリカの政治経済学者ヘンリー・ジョージの主著。今は昔の19世紀、産業革命云々を経て技術力は増進し、富は増大する。一方世の中には罪、苦しみ、貧困があふれている。。。景気も悪いし。。。そんなサラリーマンが居酒屋で愚痴るような悩みを、経済活動の富の流れに注目して大真面目に考察した大ベストセラー。

④エピクテートス

 古代ギリシャの哲学者。いわゆるストア派と呼ばれる有名な一派の代表人物と考えてください。著作は残っていないのですが、弟子が書き留めたものが伝わっています。エピクテートスさんがぺらぺら話した言葉がそのまま著作になっているので、わかりやすく、面白いです。「おしゃれについて」とか「人間関係について」など、語りつくされたテーマの源泉、元ネタです。

⑤『儒教』『孟子』

 とうとう東洋思想にトルストイがたどり着きました。本当は我々がトルストイに教えてあげるくらい詳しくならなければいけないはずです。読みましょう。

⑥『老子』『荘子』

これも有名ですね。読み物としては荘子の方が面白いと思います。

⑦大乗仏教『方広大荘厳経』

 なんだこれ!?と思われるかもしれませんが、我々日本人も知っている話です。例えばブッダが王宮の色んな門から遊びに出かけるたびに苦しみを学んだだとか、例えば苦行をして疲れ果てたところで女性からミルクをもらっただとか、聞いたことがある話ですよね。これはブッダが生まれてから、出家をして、悟りを開き、初めて仏教の教えを説くイベントまでが描かれています。

 トルストイは最晩年、著作家として得た富の上でぬくぬく生活することを恥じ、家族を捨て家出をします。ブッダが王子としての不自由ない生活を捨て、出家をしたことと、どこか重なる部分があると思います。そういった意味でも、非常に大きな影響を与えた書と言えるのではないでしょうか。

(手塚治虫です)

以上です!

以上、トルストイが影響を受けた本でした。